おバカのぴかちゃん、今日も行く
おバカのぴかちゃんの、小さな物語。
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142(KEFP)
奥深い森の中から、川の一筋が生まれました。

それはやがて、木々たちの命の水を集めながら、少しずつ流れを増していきました。

風がそよいで、川面にさざなみを立てます。

心地よい風の揺らぎに、川は声をかけました。

「風さん、風さん。

あなたはまるで音楽のようね。

ただ流れる私に、こんなに素敵な響きを与えてくれるんですもの。

ありがとう。」


それを聞いた風が答えました。

「川さん、川さん。

ジッとしていてもいいんだが、そのうちムズムズしてくるのさ。

風はそよいで初めて、風と呼ばれるんだな。

ボクは、そよぐのが大好きなんだよ。

君が喜んでくれて、ボクは嬉しいな」


それを聞いていた山が言いました。

「おぉ、風君、風君。

いつも素敵な香りを運んでくれて、ありがとう。

川さんが君にありがとうと言っているのを聞いて、ボクもついでにいいかな?

ボクは昔、ゴツゴツした角がいっぱいあったんだ。

それがどうだ。

今はなだらかな山肌になっただろう?

川さんが、長い年月をかけて、ボクの角を優しく丸くしてくれたんだ。

お陰で、きれいな景色になったと、みんな喜んでくれているよ」


川と風と山がお話をしていると、お空の太陽がおしゃべりに加わりました。

「ヨォ、みんな元気そうだな。

毎日見てるけど、そっちが元気だと、こっちも元気になるんだよ。

そうそう、そろそろ春だなぁ。

凍った水は、冷たかろう。

凍てつく風は、寒かろう。

凍える山は、淋しかろう。

どぉれ、オイラが一丁あったかくしてやるかぁ!」


そういうと、太陽は威勢よくメラメラと炎を上げだしました。

川も風も山も、優しい太陽の熱を受けて、いっせいに春の息吹を吐き出します。


温もりのある水。

穏やかな風。

柔らかな山。

そして、心地よい太陽。


春の命が、心から祝福していました。




おバカのぴかちゃん 今日も行く。
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