おバカのぴかちゃん、今日も行く
おバカのぴかちゃんの、小さな物語。
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夏も終わりのころ、それでもまだ暑いさなかの朝でした。

ももちゃんと連れ立って、近くの公園を散歩しています。

朝日が昇るのを合図に、アブラゼミやクマゼミが一斉に鳴き始めました。


ももちゃんが言いました。

「おい、セミのやつらがなんと鳴いているか、おまえには聞こえるか?」

「ジージーとか、シャーシャーとか、鳴いてますねぇ」

「そうか・・・オレの耳には、もういいぞ、精一杯だぞ、ギリギリまで生きたぞ、と泣いているように聞こえるんだ」

「鳴いているんじゃなくて、泣いているの?」

「あぁ、オレにはそう聞こえるんだ。
泣いて泣いて、あとは笑うしかないことを、あいつらは知っているんだろうよ。」


ももちゃんの白い背中に、ぼ~っと「慈悲」と言う文字が浮かんだ気がしました。



おバカのぴかちゃん、今日も行く。

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